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小さな命とのふれあい体験~おでかけサロン@久世中学校

先日、久世中学校にて市内初となる温かな活動が行われたので、取材に行ってきました。

今回の活動は、愛育委員会久世支部と久世中学校の想いが一致して実現した企画で、「おでかけサロン@久世中」というイベントです。

愛育委員会久世支部では毎月1回、くせ活き生きサロンで乳幼児親子を対象に「あいいくサロン」を開催し、親子向けの様々な活動をされています。
今回は、その活動場所を久世中学校に移しての開催です。

開催にあたっての愛育委員会久世支部の方と事務局の健康推進課の方のおもい

愛育委員久世支部では、8年前から「いのちの大切さを学ぶ体験学習」を久世中学校と行っています。そこでは、赤ちゃん人形での抱っこやおむつ交換、妊婦体験等をしていますが、もっと日常の中でリアルな体験として、中学生、赤ちゃん、子育て中の大人、久世地域の大人としての愛育委員が自然にふれあえる場との思いから、今回開催しました。久世に暮らす各世代が強制されず、それぞれが居心地の良い距離感で一緒に過ごしたり遊んだりすることは、どの世代へも情緒面でポジティブな影響があると思います。また、子育て中の保護者にとって、中学校が子育てのひとつの社会資源になると思います。

活動場所として教室を提供された、久世中学校校長の丸山先生のおもい

この活動の提案があった時、いい活動だと思ったので実施してもらうことを決めました。これから先、生徒数の減少は避けられないことです。それに伴い空き教室がどうしてもできてしまう中で、その教室をどう活用していくかが課題になっていきます。空き教室を地域の方に活用してもらい、学校を複合的な施設として活用していくことが大切だと思っています。『地域に開かれた学校』とは言うものの、中学校は小学校に比べて少しハードルが高いので、今回のような形は、地域の方が学校に入ってきてもらうハードルが低くなる良いきっかけになればと思っています。

乳幼児親子との関わりは、教育的にもリアルな体験としてとても意味のあることで、生徒にとってもよい機会になると思っています。

ただ、開催にあたっては、コロナ、インフルエンザの感染者数が増えないかが心配材料でしたが、無事に開催できてほっとしています。

当日の様子

当日は、あいにくの雨でしたが、開催時間の10時から13時の間、12組の親子(1か月から3歳までの子ども14名)が子どもの状態に合わせて自由に参加されました。中にはお父さんも一緒に参加された親子もありました。

ドキドキと笑顔の溢れた、ふれあい時間

生徒のみなさんは、授業の間の休憩時間を使って乳幼児親子と触れ合います。休憩時間になると、赤ちゃんや小さな子どもたちが気になるのか、教室の前の廊下は生徒たちでいっぱいになっていました。教室の外で「かわいい~」と言いつつも、「中にどうぞ。」と言うと、恥ずかしさと、緊張とどうしていいか分からないことへの不安で、なかなか入ることのできない生徒も沢山見られました。

そうしながらも、中に入ってどうしていいか分からず遠巻きに見ていたり、近づいてみても恐る恐る手を出していたりしていました。そんな姿に初々しさを感じました。

1人の生徒が、0歳児の赤ちゃんを抱っこしているお母さんの近くにいき、「かわいいね~」と赤ちゃんを見ていると、「抱っこしてみる?」と声をかけてくれ、「えー、怖いー。泣かれたらどうしよー。」と言いながらも抱っこを試みる生徒に、「大丈夫よー。」と言いながら赤ちゃんを手渡すお母さんのやり取りはとても微笑ましかったです。

教室内で、愛育委員会久世支部の皆さんが持参されたおもちゃで、元気よく遊ぶ子ども達と一緒に遊ぶ生徒の姿もあり、男子生徒が、高い高いをしている姿も見られました。

そんな生徒も、授業の開始時間を意識しながら触れ合ってくれていて、授業が始まる前には後ろ髪を引かれながら授業に戻っていく姿も見られました。

賑やかな休憩時間が終わると、支援学級やステップ教室の生徒と親子のゆっくりとした時間となっていました。

どの生徒も、最初はどうしていいか分からない、というような不安な表情で入ってきてしばらく様子を伺っていましたが、無邪気な子どもたちはお構いなく、お兄ちゃん、お姉ちゃんの元にやってきます。恐る恐るでも一緒に遊びながら、時間が立つとどの生徒も表情が緩んで楽しい時間が過ぎているようでした。

当日参加された方の感想

【お母さん・お父さん】
・中学生と関われてよかった。
・いつものサロンも参加しているけれど、今日はいつも以上にほかの保護者の方と話すことができた。
・中学生も意外と興味を持っているんだなと思った。その一方で、興味はあるけど関わることに躊躇している子も多かった。自分の子どもが、中学生の腕の中で眠っていた。
・中学生が相手をしてくれるので、少し子どもから離れる時間が持ててちょっとホッとした。
・自分が、久世中学校の卒業生だけど、旧校舎しか知らないので、新しい校舎に入ってみたくてやってきた。
【中学生】
・初めて抱っこした。
・「泣いたらどうしよー」と思って抱いたけど意外と大丈夫だった。
・子どもを連れて来ている子育て中のおとなの人が思っていた印象と違った。忙しくてバタバタしているんだと思っていた。みんな楽しそうだった。子育ては大変なんだろうけど、意外と楽しいのかもしれないと思った。
・最初に聞いた時、赤ちゃんと聞いて抱っこするような小さな子をイメージしていたけど、実際に行ったら、大きな子もいてちょっと驚いた。
・楽しかった。でもずっと抱っこしているのは大変だなと思った。
・赤ちゃんはあったかかった。何もかもが小さくて怖い気がした。
・赤ちゃんは温かかった。可愛かった。赤ちゃんを初めて抱いた。またサロンが中学校に来て欲しいと思った。
【愛育委員】
・中学生と小さい子どもが遊んでいる姿を見て、心が明るい気持ちになった。感動して涙がでた。サロンに来て良かった。
・真庭の未来が明るいと感じられるような時間だった。他の中学校でもしたらいいと思った。
【学校】
・小さなお子さんが学校に来てくれることで、生徒にも良いが保護者のかたに中学校に興味を持ってもらえる良い機会になったと思う。
・生徒の顔がイキイキとして良い表情をしていた。

感想を伺いながら、中学生にとっても、サロンに足を運んでくれた乳幼児の親子にとっても、地域の愛育委員にとっても、お互いに良い刺激となっていると感じました。

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<問い合わせ先>
愛育委員会久世支部
健康推進課
〒719-3292 真庭市久世2927-2(1F)
Tel:0867-42-1050
Fax:0867-42-1388

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 文責 郷育魅力化コーディネーター 秋田智恵子

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