子どもがのびのび / 大人はゆるむ…「まにわ あそびのわ」プロジェクト
はじめまして〜。郷育魅力化コーディネーターを担当している「かき」こと 大垣内弘美です。
私は4月に東京都世田谷区から岡山県真庭市に移住してきた真庭初心者です。
全国初のプレーパークを作った団体「認定NPO法人プレーパークせたがや」にて10年以上経験した後(修行みたいな日々…)、ボランティアコーディネーターの仕事をしていました。
真庭で「地域ぐるみでこどもの育ちを応援する市民運動づくりをしたい」という三ツ教育委員長や真庭中央図書館の西川館長の想い…を伺い、その想いに深く共感して全く地縁のない真庭市に移住してきました。これまで市民運動が盛んな世田谷区に住んでいたことで、四苦八苦しつつ…面白くも濃い経験を積ませて頂いたことを感じています。
これまで住んでいた地域でも、地域のみなさんとの親交が深かった為、自分の人生においては勇気が必要な決断でしたが…。これまでの経験を微力でも還元できるなら…と「まにわ / あそびのわ」プロジェクトを担当しています。 (と…書くと美しいのですが、実際はお二人のお話に「わぁ、おもしろそ〜」と思ってしまった…のが正直なところです。)
真庭での暮らしについても、なにもかも新鮮に感じる日々ですが、今回は、最近気になった新聞記事と共に「まにわあそびのわ」プロジェクトの活動報告をします。
教育新聞「放課後に友達と遊ぶ頻度」調査結果に対する衝撃…
放課後、もっと自由に遊びたい――。放課後NPOアフタースクールが11月14日に公表したアンケート結果によると、学童以外で放課後に友達と遊ぶことが「週1回以下」と回答した小学生が7割を超えることが分かった。同じく7割以上が、もっと友達と遊びたいと回答した。
(出典:231123 教育新聞より)
「ぽか〜ん」と口あんぐりさせたまま白目になっていた自分…はさておき。自分の想像以上に子ども達は日々習い事や塾等の活動で大人以上に忙しいのか…と感じました。(自分が野良猫…のような「のら」育ちにつき週5〜6回放課後時間を満喫していた…分、衝撃でございました。←今を生きる子ども達にとっては、あたくしの方が宇宙人に思えるかもしれませんね)
こども達の放課後時間と大人の関係
「友達と遊べない…のはお互いに予定があわないから…」という回答が目立つ一方、子ども達が過ごす場所(児童館等)で制約やルールが厳しい点で子ども達が自由に遊べない実態も報じられています。こども達の「もっと自由に遊びたい」という心の本音や願いを丁寧にすくいながら…、私達大人が「大人の勤務時間確保の為に放課後時間を考える…だけではなく、子ども達がのびやかに過ごすための放課後時間のあり方を考えるべきでは…」という提言もありました。
たまにはゆるふわだっていいじゃな〜い / 緊張感を生きる私達…
「まにわあそびのわ / 勝山 de あそぼ!(2311/12(日)実施」では、勝山地域に住む方々と共に、こども達はのびのび過ごし、大人もきちきちぎゅうぎゅうしがちで緊張する日々…の荷をおろして素朴な遊びを楽しむ…機会となることを願って取り組みました。
その背景には、この時代ならでは…の不寛容さかつ規制の多さでお互いに苦しくなっているのでは…と感じる社会的背景もあります。(ルールと規制が多くなっている都会の公園を紐解くと、この状況の一部が垣間見えます)
仕事も子育ても…日々緊張感を綱渡りするかのように…生きている私達。我が子のみならず、その場で出会うこども達もおおらかに見守りながら…過ごす機会もたまにはあったらいいのでは? 当日は、のんびり遊びやものづくり遊び、火を囲む遊び、動きのある遊び…という各自が選べるしつらえの中、集まった人達が自分のペースでやってみたいことに触ってみる…取り組みとなりました。
こどもの声に耳をすませば……
ここはね、「やってみたいが生まれる場所」なの。(ちらしを指さして)
だからね〜〜〜、やってみたいをいっぱいやるの〜〜。(小学3年生女の子の声)
鬼ごっこに興じた後、「これですべろ〜っと」荷運びカートで遊びはじめた小学生の女の子。傾斜に気づき、繰り返しカートですべりはじめ楽しそうにしていました。そこに至るまでは、そわそわ…、と目移りがしやすく、色々とやってはすぐその場を離れる…を繰り返していたけれど…。その場にあるもので(カートと傾斜)自ら遊びを生み出していたときが、一番夢中になって遊んでいたように見えました。自分で発見し自ら編み出す遊び…がやっぱり一番夢中になるんやなぁ。
大人として「荷運びカートは遊び道具じゃないよ」という葛藤と声がけ…が生じやすい状況ではありちょっこしどきどきしましたが…。(あたくしは若干見て見ぬふりを決めた…)そういった声がけはなく、おおらかな眼差しで見守ってくださる大人がいたことで、この遊びは成り立った…ようにも見えました。
参加者からは「気づくと1日中遊んでいました」と親子でにっこり。寒い1日でしたが、朝から夕方まで時間を忘れて遊ぶ親子が多かったことも印象的でした。夢中になる時間を過ごすことで、明日の自分が楽しみになる。そんな時間をこども達・大人の皆さんと共に手作りした実感が湧く1日となりました
12月には「まにわあそびのわプロジェクト」関連の上映会のほか、川崎ゆめパークの元施設長の西野博之さんをお招きするフォーラムを開催します。ご興味ある方は、是非とも遊びにいらしてくださいね~~~、
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◆ 「ゆめパのじかん」上映会
~「子どもの力」「居場所の力」を描くドキュメンタリー
日時:12月2日(土)・3日(日)
場所:久世・勝山・北房・中和の4地区・全5か所で開催
詳細・お申込みはこちら(https://manicolle.cocomaniwa.com/event/20231202-1203/)
◆みんなで作ろう! やってみたいが生まれる場所
~西野博之さん講演会&パネルディスカッション~
日時:12月23日(土)13:30~
場所:真庭市立中央図書館 3階映像シアター
詳細・お申込みはこちら(https://manicolle.cocomaniwa.com/event/20231223/)
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大垣内弘美(真庭市教育委員会 郷育魅力化コーディネーター)